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【香港=吉岡みゆき】中国政府系研究機関の中国科学院のフォーラムで、専門家が「福島県産農産品は安全」と発言したことに批判が集中し、主催者が7日、録画映像をホームページから削除して謝罪した。
主催者や中国メディアによると、広東省科学院の土壌研究者、陳能場氏が4月27日、広州市で講演した際に「福島県産の野菜や肉は、除染を行った結果、放射性物質検査で安全性が確認されている」と語った。
これに対し、「精神日本人(日本人のような精神を持った中国人)」「安全性を宣伝するべきでない」などの批判がネット上で相次いだ。
主催者は「講演に不適切な内容があった」とし、「映像が招いた悪影響について謝罪する」とのコメントを出した。
中国政府は、福島第一原子力発電所の事故発生後、「事故で汚染された」として、福島県など一部地域の農水産品の輸入を停止した。その後、いくつかの県を除き、10年以上にわたって判断を変えていない。
日本の農林水産省によると、中国本土以外に、台湾、韓国など5か国・地域が、日本の一部地域の農水産品について輸入停止措置を継続している。